ここでは互換シェルとはexplorer.exeの代替として別のGUIを提供するプログラムのことを指します。 この互換シェルにはUNIX系OSで使われるウィンドウマネージャをWindows上で再現するものがあります。 またこれらの互換シェルを使うことで、Windows上にUNIX系のGUIを持ち込むとともにexplorer.exeが原因となるトラブルを減らすことが出来たり、 パフォーマンスの向上を期待できたりします。
BlackboxのGUIをWindows上で再現するのが Blackbox for Windows(以下BB4Win)です。
またBB4Win から派生したシェルとしてxobliteが挙げられ、 Chinots氏が xobliteというWindowsシェルのTIPSで解説されています。
さらに同様の機能を提供する互換シェルとしてBlueBoxがあります。 Takayuki KAWAMOTO氏がcrossedge.net :: BlueBoxで解説されています。
LiteStepはAfterStep(というかその元のNEXT Step)のGUIをWindows上で再現する互換シェルです。 poline3 LiteStep Wikiや Takayuki KAWAMOTO氏のcrossedge.net :: LiteStepで解説されています。
GeoShell は、何か元となるWindow Managerがある訳ではありませんが、 人気がある互換シェルのようです。 ushikai氏が:: geO Navi :: ジヲナビで、 omr氏 がgeOShellのページで解説されています。
ちなみにexplorer.exeはファイラとしての役割を果たしていますので、他のファイラを探して使うことで更にトラブルを減らすことができると思われます。
Project Looking GlassはSun Microsystemsの川原英哉氏がリードエンジニアとして進められているプロジェクトであり、
次世代 Linux/Solaris デスクトップを目指し、2D GUI のオーバーホールを非常に今日的な手法で実現しよう
(lg3d: Project Looking Glass の全貌 基礎編)という目標を掲げています。
このプロジェクトによるデスクトップ環境"Looking Glass"はJAVAにより開発されているので Windows環境でも試すことができます。
簡単にWindowsへの導入方法をまとめると以下のようになります。
lg3d-webstart: Project Home PageのDemoをクリックすると"webstart"で Looking Glassを動作させることができます。 J2SE 1.5.0以上がインストールされている必要があります。 手順は簡単なのですがサーバの問題かうまく動作しないこともあるようです。
lg3d-livecd: Project HomeからLooking Glassが動作するLiveCD(KNOPPIXのようなもの) をダウンロードできます。OSはSlackwareです。
Alt&Tabによるウィンドウ切替派だとあまり使わないかもしれませんが、 複数の仮想的なデスクトップを切り替えて使うことができる機能を提供するソフトウェアがあります。
色々なソフトウェアがありますが、各ソフトウェア毎に挙動が異なり、 使う人の好みによって選ぶべきソフトウェアが違うと思いますので、いくつか簡単に紹介します。
なお上記の互換シェルでも標準の機能もしくはプラグインによる機能追加で仮想デスクトップを使うことが出来ます。
動作が軽快です。最大9画面です。オフィシャルサイトで 公開されているモジュールによって機能を拡張することができます。 またSatuski Samidare氏が日本語化パッチを 公開しています。
Salt氏作 20x20まで仮想画面作成可能、任意の仮想画面からスタートできる、常時表示させるソフトを手動で設定するという特徴があります。
ぱくちゃん氏作 最大400画面 常時表示させるアプリケーションを自動認識します。
一本杉太郎氏作 各仮想画面毎に壁紙を指定できます。
Jan Tomasek氏作 海外のソフトウェアです。 比較的素直な挙動をするように思います。
Microsoft製 WindowsXP用です。Virtual Desktop Managerとして仮想デスクトップの機能が含まれています。 画面は2×2固定です。また少し重いように感じます。
またAlt&Tabによるウィンドウ切替派と仮想デスクトップ派の議論が スラッシュドット ジャパン | 仮想デスクトップ、使ってますか?に あります。
ちなみに、このスラッシュドット ジャパンの議論の中で出てくる旧Macのウィンドウシェードの機能はWil Palma氏の WinRoll、Mac OSXのExposeのような機能はTakeshi Ikeda氏の WindowListerで実現できます。
澤田 茂氏の Special Launch 4はボタン型プログラムランチャーです。 設定でドラッグバー、スクロールバーを「表示しない」にするとAfterStepのWharfやNEXT StepのDockのような外見になります。
さらにプラグインによる拡張が可能でボタン部分に時計やカレンダーをはじめ様々な機能を付加できます。
XサーバをWindowsに安上がりに導入する方法としてCygwinが挙げられますが 、Cygwinを使わないというのが当サイトの趣旨ですので次のソフトウェアを使うという方法が考えられます。
元々、Pexus Systems, Inc社による商用Xサーバでしたが2004年8月からFreewareとされたものです。 日本語キーボードにも対応しています。
@IT:Windows用のXサーバでLinuxにアクセスするには(XDMCP編)、 @IT:Windows用のXサーバでLinuxにアクセスするには(マルチウィンドウ編) でX-DEEP/32を使った解説がされています。
JCraftのWeirdXは JAVAで書かれたフリーのXサーバです。 @ITの「Windowsで動くXサーバ・カタログ」で 解説されています。
Xming はCygwin/XをMingwを使ってコンパイルしたもののようです。 XのためだけにCygwinをインストールする必要はないものの情報量が少ないという問題があります。
VNC(Virtual Network Computing)はAT&T Laboratories Cambridgeで 開発された遠隔地のコンピュータの画面の描画及び操作を行うためのソフトウェアです。 もっともXプロトコルを使うわけではないのですが、便宜上Xサーバの項目に入れておきます。
AT&T Laboratories Cambridgeは2002年に閉鎖されましたが、 VNCはRealVNCとして開発が進められています。
情報源として以下のサイトが挙げられます。
xeyesがあるとデスクトップ画面がUNIXっぽくなるような気がします。 ごくたまに実用上も意味があることがあります。Windows上のxeyes相当のソフトもたくさんあります。
Alt&Tabでのアプリケーションの切替対象に表示されないという理由でこーりんぐ氏作の WinEyesを使っています。
Mac OSXもUNIX OSですので、WindowsのデスクトップをMacっぽくする方法に関するリンクを簡単にまとめておこうと思います。
日本語で解説しているサイト
上記のサイトで解説されていないフリーのソフトウェアとして WindowLister (Windows版exposeを実現する Takeshi Ikeda氏)、Finderbar (タスクバーのカスタマイズ Landvermesser氏)が挙げられます。 なおFinderbarはインストール後ツールバーの登録、各ボタンのディスプレイ上での絶対座標の登録が必要です。 ヘルプファイルで図解されています
また英語でのサイトですがFlyakiteOSX(FlyakiteOSX project)のサイトの Chapter 5: Additional Softwareのページも参考になると思います。 なおFlaykiteOSXのサイトはそれ自体もMacOSXのデスクトップを模していて 楽しいサイトです。
あとはCamel氏のサイトTNOO(snou)の GALLERYのページや、 スクリーンショット - デスクトップカスタマイズ : Desktopcustomize.comに 利用ソフトウェアを記載してスクリーンショットが公開されていますので参考にしながら ソフトウェアを取捨選択すると良いのではないかと思います。