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後ろ通ります

はてなブックマーク界隈でWikipediaのバイト敬語の項が人気になっていたようだ。

「バイト敬語」は確かに日本語の乱れといえるし、あらためて聞いてみると奇異に聞こえるものだ。

しかし、バイトでも接客しない場所で使っていた言葉はそれほど変なものではないだろう。バイトとはいってもお金を稼ぐ者として使っていた言葉である。合理的な理由で使われていた言葉も多いはずだ。

しかも多くの人はバイトとは異なる職業についている。今の自分とは違う職業の現場で使われていた言葉を思い出すのも悪くない。

私にとって、バイトのときの言葉で印象に残っているのが「後ろ通ります」だ。

私は厨房でのバイトをしていた。厨房では包丁も使うし熱く熱せられたフライパンや鍋を持っていることもある。人は忙しいときはそんな危険なものを持っていても後ろのことなど気にせず動き回る。
またグラスなどの割物を大量に持って人の後ろを通ることもある。そんなときは相手が何も持っていなくてもぶつかれば悲惨な状況になりかねない。

そんな状況で身についた言葉が「後ろ通ります」だ。基本的には自分が後ろを通ることを認識していない可能性がある人すべてに「後ろ通ります」の声をかける。その人が何をしているか、何を持っているかを確認する時間は無駄だ。

この言葉の威力は絶大である。安全を確保するとともにオペレーションに無駄を生じさせる危険を減少させるという効果を持つ。

「後ろ通ります」を検索してみるとやはり多くの調理場で使われている言葉のようだ。
後ろ通ります - Google 検索

「声かけ」と一言でいうのは容易いが具体的にどんな言葉がどんな状況で効果を発揮するのかを考えると新たな「発すべき言葉」が見つかるかもしれない。

今の自分の職場と違う職場で使われた機能的な言葉、他に何があるだろうか。

(昔の百式風)
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